今回は家賃の滞納が続出している築年数の古いマンションを売却して、わずらわしさから解放された相談事例をご紹介します。

□家賃滞納が続出して赤字が続いている!?

*ご相談者様の状況

ご相談者様:50代男性
ご家族:息子さんは独立し、奥様とセカンドライフを過ごしておられます。
ご相談内容:
今回は「家賃滞納者が続出している古いマンション」についてのご相談です。
ご相談者様はご両親が投資ブームに乗って購入していたマンションを相続し、ご自身で管理をしていました。
最初の頃は上手くいっていたそうなのですが、あるときから問題が発生したそうです。
入居者さんの1人が家賃を滞納していたのです。
家賃を支払うよう催促をすると、最初は支払ってもらえたそうです。
しかし、その次の月も家賃を滞納、その次の月も、と繰り返し家賃を滞納するようになったそうです。
毎回、ご相談者様は催促をしていたそうですが、「わかりました」と返事があるだけで、家賃を払わない月が出てきたそうです。

通常であれば督促状を送り、それでも従わなければ法的措置の上、契約解除も視野に入れる状況です。
ただ、ご相談者様はそういった法的手段に出ることに気が引けてしまうタイプの方でした。
あまり強い催促もできず、法的手段もなかなか取れずにいたので滞納は解決されず、「まあ仕方がないか」と半ば諦めてしまっていたそうです。
そんな状況を知ってか知らずか、また入居者さんの中から家賃を滞納する方が2人も出てしまいました。
家賃滞納者には毅然と対応しないと居続けられてしまうため、滞納金は増え続けるばかりです。
マンションが家賃滞納者の巣窟になり、家賃収入を圧迫してしまうのは時間の問題でした。

しかし、そのような状況でも法的手段に出られずに思いつめてしまうほど、ご相談者様は優しい方でした。
追い出して彼らの家がなくなってしまうことを心配しておられたのです。
相続したとはいえ、入居者との交渉が必要な不動産管理は、ご自身には不向きだと感じ始めたそうです。
「親が残してくれた資産なのに悪いな」とは思いつつ、マンションを手放そうと決断されました。

しかし、仲介業者に売却を依頼しても古い物件で滞納だらけの物件を買い取ってくれる買主が見つからずにいたそうです。
そんな時、インターネット検索で弊社のホームページにたどり着き、相談事例の中に記載されていた家賃滞納のケースに共感されて相談に来られました。

□法律に則って対処するか、手放すか。

今回のケースでは、「家賃滞納者がいるのに、強く言えない」ことが問題でした。
「契約違反だから退去させればいいのに」と思われるかもしれませんが、このような問題はご本人にしかわからない根深いものです。
これからも、いつ終わるかもわからない心労を抱えながら賃貸経営をするぐらいなら、手放す判断をすることは決して間違いではありません。

そこで、今回のような家賃滞納者が発生しているケースでの、基本的な手順は以下のようになります。

  1. 家賃支払の催促
    まずは手紙や電話、口頭などで2週間程度の期限を定めて家賃を支払うように催促します。
    家賃を滞納したからといってすぐに退去させることはできません。
    まずは催促して期限までに支払いがあるかどうかを確認します。
    期限が過ぎても支払いがない場合は次の手順に進みます。
  2. 督促状の送付
    期限が過ぎても支払いがない場合は、弁護士に依頼して内容証明郵便の督促状を送付して、家賃の支払いを請求します。
    法的手段を取るためには「何度も請求しているにも関わらず、故意に支払いを滞らせている」ことを証明しなくてはいけません。
    そのために、請求した証明として督促状を送付しておきます。督促状を送付後、目安として2ヶ月経っても支払いがない場合は、次の手順に進みます。
  3. 賃貸契約の解除通知
    督促状の送付から2ヶ月間以上支払いがない場合、賃貸借契約の解除通知を送付します。
    法律上はこの時点で賃貸契約解除を主張できるのですが、これだけ催促しても支払わないケースだと強引に居座られてしまうこともあります。
    その場合、訴訟を起こして強制執行することになります。
  4. 法的手段
    明け渡し請求の訴状を作成し、裁判所に提出します。
    可能であれば弁護士に依頼する方が得策です。
    勝訴判決を得たら、強制執行の申し立てをして強制的に退去させます。

このように正式な手順に則って強制執行を行うまでには、それなりに時間とお金と労力がかかってしまいます。
家賃滞納は大家さんにとって死活問題ですから、家賃滞納が発生してしまった場合には直ちに行動しなくてはいけません。

しかし、今回のご相談者様のようにこういった強制執行を心苦しく思ってしまう方もいらっしゃいます。
その場合は、なにもせずに手放すことも1つの有力な選択肢です。
今回のケースでは精神的な負担がかかる法的手続きをするよりも、手放すことを選ばれました。
今回のような精神的な問題も、売却判断の材料になるのです。

ご相談者様は弊社へ売却されたことでわずらわしさから解放され、売却した資金を使って夫婦で旅行へ行くとおっしゃっていました。

とはいえ、今回のように築年数の古いマンションで滞納が多発しているような案件は不慣れな業者も多いので、建物が古い不動産でトラブルを抱えている不動産はぜひ弊社にご相談ください。
弊社は築古不動産の専門業者です。
築古不動産の相談や査定もすぐに対応可能で、もし売却をお考えになる場合もスピード買い取りいたします。

築古不動産のご相談・査定・ご売却の依頼など随時受け付けておりますので、お気軽に日成開発までお問い合わせください。

築古不動産の売却のご相談は…

築古物件の売却をお考えの方はもちろん、不動産の今の価値を知りたい方や、相続・入居者トラブル等でお悩みの方からのご相談も受け付けています。
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