今回は仲介業者に依頼してもまったく買い手のつかない築50年の古いビルを売却した相談事例をご紹介します。

□仲介業者もお手上げ？

＊ご相談者様の状況

ご相談者様：60代女性
ご家族：お子様は独立し、旦那様と2人暮らしをされています
ご相談内容：
今回は仲介業者に依頼してもまったく買い手のつかない築50年の古いビルについてのご相談です。

このビルはご相談者様のご両親が不動産投資目的で購入し、それを相続したものだそうです。
ご両親が経営されていたころはテナントは埋まっており、まずまずの収益が入っていたそうです。

しかし、築年数が増えてビルが古くなるにつれて、少しずつテナントが入りづらくなっていたそうです。
ご相談者様が相続してしばらく経つと、テナントの空きが目立ち始め、収益に陰りが見えるようになってきたそうです。

築年数が50年近くなってきたことで、必要経費の支出を考えるとそろそろ売却した方がいいと考えたご相談者様は、このビルを不動産の仲介業者に依頼し、買い手があらわれることを待つことにしたそうです。

しかし、なかなか買い手はあらわれず、数ヶ月経ってもまったく買い手は見つからなかったそうです。
業者には「かなり古い建物だから、これぐらい買い手がつかないのは珍しくない」と言われたため、「まあ、仕方がないわね」と気長に待つことにしたそうです。

古いビルだから仕方がないと考えていたご相談者様でしたが、さすがに数ヶ月、1年と買い手がつかないことで「このまま待っていて、本当に買い手はつくのかしら」と不安になってきたそうです。
しかし何をしたらいいかもわからず、買い手があらわれないまま時間だけが過ぎていったそうです。

そんな中、話を聞いていたお子様がネットで当社のホームページを見つけ、ご相談者様に話したことがきっかけで、ご相談に来られたとのことです。

□築古物件は仲介業者に依頼してはいけない？

結論から言うと、築50年を超えるような築古物件は、仲介業者に依頼することはあまりお勧めできません。
買い手がつきにくく、時間がかかる可能性が高いからです。
これはご相談者様が身をもって体験されています。
これには、次のような理由があります。

まず、築古物件は銀行からの借り入れがかなりむずかしくなります。
そうなると、購入者は基本的に現金で買うことになります。
ビルは居住用ではなく投資物件ですから、購入するのは投資家です。
投資家にとって、現金が一気になくなることは大きなリスクであり、少なくとも個人の投資家にとってはかなりの痛手になります。
現金で支払うことを嫌う投資家は買い手にならないのだとすると、この時点でかなりの数の買い手が対象外になってしまいます。

また、築古物件は収益化が難しい物件です。
投資家は将来的な利益を考えて物件を購入しますが、収益化が難しい築古物件は投資家にとって、魅力的な物件ではないでしょう。
修繕費用もかかりますし、リフォームをしたとしてもより大きな利益を得られることはめったにありません。
築古物件で利益を得るためには、それなりの知識と経験が必要になります。

このように、築古物件は買い手の母数がそもそも少ない上に、収益化が難しいことも相まって、非常に買い手のつきにくい物件なのです。
そのため、仲介業者に任せて待っていても、買い手が現れない方がむしろ自然です。
築古物件は、仲介業者に出しても買い手が見つかりにくいのです。

築古物件ですぐに買い手を見つけるためには、仲介業者に出すのではなく、まず当社のような築古物件の専門業者にご相談いただくべきです。
物件に買い手がつくかどうかは、需要があるかどうかに依存します。築古物件の需要がもっとも大きいのは、間違いなく築古物件の専門業者です。

専門業者であれば、個人投資家ではないので現金でしか買えないことはそこまで大きな問題になりませんし、収益化に関しても多くの知識や経験があるため、どんな投資家や業者よりも高く買い取ることができるのです。

ご相談者様のビルもご相談を受けた段階で、当社で買い取りの検討が可能であることをお伝えし、査定をさせていただくことになりました。
実際に査定をしましたが、当社ではなんら問題なく買い取りできることがわかりました。
ご相談者様にその旨を伝えると、すぐに売却いただけることになりました。

そこからお手続きを進め、2週間も経たないうちに買い取りは完了しました。

買い手が1年以上もつかなかったため、ご相談者様は信じられないようなご様子で、「こんなにすぐ売れるものなの？今までは何だったの？」と困惑気味でした。
築古物件は持っていく場所が変わるだけで天と地の差が生まれます。
築古物件は、まず専門業者に持っていくことで、何ヶ月も何年も待つことはなくなります。