今回は、築45年の築古ハイツを売却いただいた方の売却事例をご紹介します。

□手抜き工事の責任は大家さんにある!?

*ご相談者様の状況

ご相談者様:50代男性
ご家族:
ご相談者様は奥様(専業主婦)、お子様(高校生)のご家族と広島に住まわれています。
ご相談内容:
相続された築45年のハイツ一棟の売却のご相談です。

ご相談者様は大阪の出身で、ご実家も大阪にあります。
お父様が昔、仕事上の付き合いでハイツ一棟を購入され、賃貸経営されていました。

そのハイツは立地も良く、お父様の時代は満室が続き、安定した家賃収入があったそうで、息子であるご相談者様に資産として何か残してあげたいという気持ちで管理を続けていたそうです。
お父様が亡くなられてご相談者様が相続されてから数年は、お父様の時と変わらず順調に経営されていました。

しかし、近年はオリンピックやIRでの需要の増加を見越した建設ラッシュもあり、近隣に新しいマンションがどんどん建っており、以前のようには入居者さんが集まらなくなってきたそうです。

さらに、2年前の大阪府北部地震や台風の際に大きな建物被害のニュースを目にし、古くなったご自身のハイツも他人事とは思えず、今の状態で手放すことを考え始められたということです。

*災害があった時、大家さんだけが責任に問われてしまいかねない?

もし地震や台風などの自然災害で建物が損壊もしくは倒壊して被害者が出て、万が一建設当時からの手抜き工事などによる構造上の欠陥が見つかると、現在の所有者である大家さんが賠償責任を負うことになってしまいます。

その後、大家さんから建設に関わった会社を相手に損害賠償請求を行うのですが、今回のご相談者様のように築45年の不動産の場合、建設当時の建設会社が今も存在しているとは限りません。
よほどの大手の建設会社でない限り、見つけるのに苦労することも考えられます。

ただし、あくまでも可能性としてですが、2019年に起こった千曲川(長野県)の増水や千葉県の台風では、民家が流されたり、アパートの屋根が飛んでしまったりと、突発的に大きな被害が出ることもありえます。
万が一被害にあって、大家さんが手抜き工事による欠陥について全く知らなかった場合でも、当時の建設会社が見つからなければ、結果的に大家さんだけが責任に問われてしまうことになるのです。

そのため、必要な修繕やメンテナンスを定期的に行い、火災保険・地震保険・施設賠償責任保険などで万が一に備え、建物の状態によっては早い段階でご売却を検討されることも、リスクを避けるために重要となります。

大家さんは不動産にかけている保険の適用範囲をご理解されていますか?
実際に当社にご相談いただいたお客様でも、2年前の台風で被害にあった建物を、保険に加入しているにも関わらず、実費で修繕しようとされている方がいらっしゃいました。
また、加入されている保険・特約によっては、地震での被害や建物が原因で人に被害を与えた場合の施設賠償責任に対応できないものもあります。
今回のようにご両親から不動産を相続された場合だと、保険の契約内容まで細かく確認されていない場合もあるかと思います。
2020年4月1日に施行される民法の改正内容では、入居者さんの修繕権限が明文化されています。
これは入居者さんが建物で何らかの修繕の必要が出て、大家さんに伝えたにも関わらず、必要な修繕がされなかった場合、急いで修繕しないといけない事情があると入居者さんによる修繕が可能になります。
入居者さんが修繕した費用を大家さんに請求することも可能なのです。
そのため、加入していた保険の適用範囲を把握していないと、保険で修繕できていたものが、余計なお金をかけて修繕してしまうことになりかねません。
相続などで引き継がれた場合は、保険以外にも様々な契約内容を把握しておいた方が良いと言えるでしょう。

□築古不動産は売却に時間をかけない方がおすすめです

今回のように、築年数が45年経っているような古い不動産の売却に時間が掛かってしまうと、新たな修繕箇所が出てきて無駄な出費が増えてしまうことがよくあります。

古い不動産は、災害のリスクを考えるといつ限界が来てもおかしくありません。
今回のように家賃収入が得られる資産であっても、一回の災害で大きな修繕費用がかかったり、損壊で死傷者が出て損害賠償請求が発生するなど、いつ資産が大きな負担に変わるのか誰にも予想がつきません。

そうならないために、まずは当社のような築古不動産専門の業者にご相談いただくことをお勧めいたします。
古い建物の今の状態からどのようなリスクが有るのか説明し、どう対応すれば改善できるのか、多くの経験を基にしたアドバイスをすることができます。
また、場合によっては今の状態のままですぐに査定・買い取りをすることも可能です。

実際に今回の相談者様も最初に相談に来ていただいてから、買い取りが完了するまでで2週間ほどしかかかりませんでした。

ご相談者様も災害のリスクを心配されていたので、

「こんなに早く売却できるとは思いませんでした。悩みの種がなくなりスッキリしました。ありがとうございました。」

とおっしゃっていただきました。

今回のように災害のリスクを抱えた古い賃貸不動産以外にも、入居者さんの立ち退き交渉などトラブルを抱えた不動産であっても当社では買い取りが可能です。

お抱えのトラブルごと買い取らせていただきますので、日成開発までお気軽にご相談ください。

築古不動産の売却のご相談は…

築古物件の売却をお考えの方はもちろん、不動産の今の価値を知りたい方や、相続・入居者トラブル等でお悩みの方からのご相談も受け付けています。
査定・相談は無料です!