今回は不動産買い取り業者から査定を断られるほどのボロボロな外壁の築古アパートを買い取りさせていただいた一例を紹介いたします。
□外壁が崩れかけている危険なアパート
*ご相談者様の状況
ご相談者様:60代男性
家族構成:
奥様は去年お亡くなりになり、ご相談者様お一人で年金暮らしをされています。
息子さんは結婚されており、お子さんもおられ、ご相談者様とは離れて暮らしておられます。
ご相談内容:
若い頃に購入したアパートの売却相談です。
ご相談者様は30代の頃不動産投資のためにアパートを購入し運用されていました。
10年間近く空き部屋もなくかなりの家賃収入を得ていたそうですが、バブル崩壊と共にアパートの経営が上手くいかなくなり、ギリギリ黒字の状態が現在まで続いていたそうです。
ご相談者様も60代後半になって、お一人で生活されているため、ご自身の身の回りの整理をし始めたタイミングだったそうです。
今回の築古アパートを息子さんに残そうと考えておられましたが、息子さんが相続する気が無いそうなので、近隣の不動産会社に売却の相談をしたそうです。
この時はまだ、ご相談者様はご自身のアパートの重大な問題に気づいてはおられませんでした。
ご相談者様は不動産会社の方と現状確認を行うためにアパートに向かうのですが、ここで不動産会社の方は驚愕されたそうです。
ご相談者様のアパートは築65年を超える築古アパートだと事前に知っておられたそうですが、外壁がめくれ上がり、今にもくずれ落ちそうな部分が多数ある状態だったそうです。
同行した不動産会社の方は、「これは修繕しないと買い取りどころか新しい入居者さんも来ないよ」と言われてしまったそうです。
ご相談者様はまずは修繕をしなければならないと思い、修繕業者に見積りを依頼したのですが、外壁や柱の状態が悪く、かなりの金額がかかってしまうという返答でした。
外壁の修繕工事の見積もりは230万円にもなり、非常に高くついてしまうとのことでした。
修繕に充てる費用はすぐには用意することができず、修繕工事は断念することにしたそうです。
しかし問題はお金だけではありませんでした。
*外壁がくずれて事故が起こってしまった場合の管理者責任
ご相談者様が修繕に多額の費用がかかる事がわかったと同時に心配だったのが、アパートの外壁が崩れ、通行人や車などに当たる事故が起きてしまうのではないかということでした。
アパートの大きな外壁が台風などで飛ばされ人に当たってしまえば、最悪命を落とすことに繋がります。
民法第606条1項に「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。」とあるようにご相談者様には修繕を行う義務があります。
そのため、アパートの外壁の修繕を行わずに事故が発生してしまえば、管理者責任に問われ、損害賠償を支払うことになりえます。
こういった事故が起こりうるので、「施設賠償責任保険※1」というアパートやマンションの欠陥や管理不備などにより事故が起こってしまった時に補償してくれる保険がありますが、ご相談者様は加入しておらず「直ちにアパートを売却したい」と言うのが、この時の率直な気持ちだったそうです。
※1:施設賠償責任保険は、契約内容によりますが、数千円の保険料で何かあった時には1億円単位で保険料が支払われる保険です。
数日後、査定は出来ないと評価した不動産会社の方から「築古アパートや外壁が崩れそうでも買取ってくれるかもしれない業者を見つけた。」と連絡があり、一刻も早く売却したいとご相談頂いたのが当社でした。
□査定不可と言われた築古アパートも買い取り可能!?
ご相談者様は一刻も早く築古アパートを売却したいと希望しており、一般的に不動産仲介業者を通して買い手を見つけたとします。
その場合、買い手が付いて手放せるまでに平均3ヶ月~6ヶ月ほど時間がかかります。
ただ、これは新築や築浅の場合で、築65年を超える築古収益物件だと新築や築浅と比べても需要が少ないので、購入希望者がいつ現れるかわかりません。
半年以上経っても問い合わせがないこともありえます。
そして、今回のご相談者様の築古アパートのように建物に修繕が必要な場合、より買い手が付きにくいため、「早く売却」という希望は非常に叶えにくいものです。
これに対し、当社のような「直接買い取り」が可能な不動産会社は買い手を見つけて契約するというプロセスが無いため、売却までの期間が圧倒的に早く取引が行えます。
ただ、一般的な不動産会社の場合、直接買い取りをしてもその物件を収益化することが難しいため買い取りができないと判断されることが多いです。
ご相談者様の場合の似たようなケースです。
不動産会社が買い取っても、入居者の立ち退き作業をして解体をするにしても大きな費用がかかってしまい、そこから費用も回収した上で利益を上乗せできるという保証はありません。
このようなリスクが伴うため、今回のように査定ができないと判断されたと考えられます。
しかし、当社は築古不動産を専門に扱う不動産会社です。
築古不動産に関する専門的な知識やノウハウがありますので、買い取りすることが可能です。
このようなお話をさせていただき、当社で買い取りを進めさせていただくことになりました。
幸い、ご相談者様からアパートに関する詳細な情報と必要書類等を早く揃えていただくことができたので、すぐに査定金額を提示することが出来ました。
もともと買い取りしてもらえないと思っていたご相談者様は買い取りしてもらえることと査定の早さに「最初の相談から査定まで非常にスムーズでかつスピードが早い。買取ってもらえるという安心感がとても大きい」とのことでした。
査定金額を提示後はすぐに売却のご了承をいただけたので、その後2週間程度で買い取り完了となりました。
ご相談者様とのお取引はご相談から買い取り終了まで3週間ほどでご対応させていただきました。
当社は他にも底地、築古ビルなど様々な築古不動産の買い取り対応が可能です。
築古不動産が抱えるトラブルもそのまま買取させていただきます。
ご相談・査定・ご売却の依頼など随時受け付けておりますので、お気軽に日成開発までお問い合わせください。