今回は老後に海外移住する資金づくりのために、入居者のいる古い貸家を売却した相談事例をご紹介します。

□老後は海外へ移住したい

*ご相談者様の状況

ご相談者様:60代男性
ご家族:奥様と2人暮らしをしておられます。
ご相談内容:
今回は入居者さんのいる貸家についてのご相談です。
ご相談者様は40年ほど前に、仕事上の付き合いでこの貸家を購入されていたそうです。
もともと居住用ではなく、資産運用のために購入したものです。
現在の入居者さんは10年近く住んでおり、これといったトラブルもありません。

ご相談者様と奥様は60代に差し掛かった頃から、老後の生活について話し合っていたそうです。
その中で、老後はずっと夢であった海外移住をしたいという話になったそうです。
そこで調べてみると、長期滞在ビザの取得のためには、銀行口座に一定以上の預金がある必要がありました。
そのため、まとまった現金を手に入れるために、長年保有してきた貸家を売却することを検討し始めました。

ご相談者様は「最も良い条件で売却するためには、入居者さんに退去してもらい、居住用の物件として売りに出す方がいい。」と聞いたため、入居者さんに話してみることにしました。

しかし、事情を話してみたところ、「申し訳ないが、長年住んだこの家をそちらの都合で退去はしたくない。」と言われてしまったそうです。
入居者さんとは関係は良かったため、「確かに、そうだな。」と納得はしたものの、その場合どうしたらいいのかわからなかったそうです。
そこで知人の方に弊社のことについて聞き、相談に来られました。

□「正当な事由」がないと、退去はさせられない。

貸家の入居者さんに大家さんの都合で退去してもらうためには、「正当な事由」が必要ということが借地借家法によって定められています。
正当な事由とは、「建物が老朽化しており、解体しないと入居者が危険であるため。」といったやむを得ない事情で、「売却をしたい」というのは残念ながら正当な事由にはなりません。
又、注意しなければならないのが、正当事由があったとしても引っ越し費用などの立退き費用は請求されるでしょう。

今回のケースでは入居者さんは退去を拒否しているため、退去させて居住用の物件として売却することは困難です。

大家さんの都合で入居者さんに退去してもらうためには、入居の時点で「定期借家契約」という賃貸契約を結ぶ必要があります。
定期借家契約では、契約満了の期間が決まっており更新がありません。入居者さんは、再度契約をすることで住み続けることができます。
ですので、大家さんは契約期間満了の1年〜6ヶ月前までに入居者さんへ契約満了の通知をすることで入居者さんを退去させることができます。
ただ、この契約は入居者さんにとって不利な契約のため、家賃を低めに設定するなど、入居者さんのメリットがないと入居者が決まらない可能性もあります。
ご相談者様は、10年ほど前にはまだ売却のことを考えていなかったため、定期借家契約にはしていなかったのですね。

このような場合でも、入居者さんのいるまま売却することは可能です。
それは居住用の物件ではなく、投資用の物件(オーナーチェンジ物件)として売却することになります。

ただ、この貸家は築50年を超えており、銀行融資が難しい可能性があるため、なかなか買い手が見つからないリスクがあります。
銀行融資が可能であるとしても、投資用物件であるため金利の低い住宅ローンではなく、金利の高い事業ローンを組む必要があります。
又、投資用物件として見てみると築50年の建物は、家賃が安く利回りが低い上に、今後どのような修繕費用が掛かるのかを予測します。当然、買い手側はできるだけ安く購入しようと考えるでしょう。

このように、入居中であっても投資用物件として売却することは可能なものの、築50年の築古物件であることも相まって、売却が難しい条件であることは確かです。

このような場合は、築古物件を専門に扱う弊社のような業者に依頼するのが良いでしょう。
築古不動産を専門に扱っているため、一般的な不動産業者と比べて、築50年以上の物件でも適正価格をつけることができます。

また、弊社では仮に家賃滞納のようなトラブルのある入居者さんがいる築60年の物件であっても、トラブルごと買い取ることも可能です。

今回のご相談者様の事例でも、現状のままの貸家を弊社で買い取ることがまとまり2週間ほどで買い取りを完了させることができました。

まとまった現金が手に入ったご相談者様は、海外移住のための準備を進めることができるようになって、

「これから楽しみで仕方がない」

とおっしゃっていました。
セカンドライフを満喫しようと思うと、まとまった資金が必要となる場合もあります。

そのようなときは貸家のような不動産をすばやく現金化することで、比較的早くまとまった資金を用意することもできます。

ご相談者様のように、入居者さんのいる古い貸家をそのまま売却したい方は、ぜひ弊社にご相談ください。

弊社は築古不動産の専門業者です。
築古不動産の相談や査定もすぐに対応可能で、もし売却をお考えになる場合もスピード買い取りいたします。

築古不動産のご相談・査定・ご売却の依頼など随時受け付けておりますので、お気軽に日成開発までお問い合わせください。

築古不動産の売却のご相談は…

築古物件の売却をお考えの方はもちろん、不動産の今の価値を知りたい方や、相続・入居者トラブル等でお悩みの方からのご相談も受け付けています。
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