今回はお爺様の代から受け継いでおられる貸地(底地)の売却でご相談いただいた方の事例をご紹介します。

□不動産は相続前に売却?それとも相続後に売却?

*ご相談者様の状況

ご相談者様:60代女性
ご家族:
来年定年を迎える旦那様がおられ、二人で暮らしておられます。
息子さんは2人おられますが、2人とも独立されてそれぞれ一人暮らしされています。
ご相談内容:
ご相談者様のお母様が所有されている底地の売却です。

この底地は元々ご相談者様のお父様が所有されており、そのお父様も相続で受け継がれた土地です。
お父様は早くに亡くなられており、お母様が相続されておりました。
そのお母様はお父様が亡くなられてからは一人で暮らしておられましたが、高齢のため徐々に一人での生活が厳しくなり、施設に入られることになったそうです。
それをきっかけにお母様とご相談者様のご家族で相談し、生前整理を考え始めることになったとのことです。
生前整理をしていく中で所有している底地の話になり、娘さん(ご相談者様)は不動産管理などの知識も無い事に加え、底地は借地人が家を建てて住んでいるため権利関係が複雑で、自由に使える土地という訳では無いため、面倒なことは整理してしまいたいと考えられたという事です。
お母様もそれを了承され、相続する前に売却した方が良いのか、それとも相続してから売却した方が良いのかを悩まれておられます。

*貸地(底地)を売却するなら相続する前の方が損をしない可能性が高い?

貸地(底地)を売却するのであれば、相続をする前に売却した方が地主さんは損をしない可能性が高い場合が多いです。
理由は、貸地(底地)にかかる相続税が実勢価格より高い価格を基に計算されることが多いためです。
不動産を相続すると相続税が課税され、その金額は「相続税評価額」というものをベースに計算されます。
相続税評価額とは、相続税を計算する際の基準となる課税価格のことです。
例えば、1000万円で売却できる貸地(底地)があったとします。
しかし相続税評価額を計算すると2500万円となり、実際に売却できる価格よりも高い金額の評価がされ、その金額を基に税金が計算されてしまうケースがあります。
そうなると、売却しても1000万円にしかならないにも関わらず、2500万円という評価を基に計算された税金が課せられるため、1000万円で売却した時よりも少ない金額しか手元に残らないという事が起こり得るのです。(当然、法定相続人や諸条件によって変わってきます)
そうならないためにも、貸地(底地)を売却されるのであれば、相続前の売却も検討していただいた方が良いと考えています。
もちろん所有されている貸地(底地)のエリアや条件・契約内容等によっても変わりますので、一度ご相談いただくことをお勧めいたします。

□貸地(底地)の売却は一般的な不動産会社には難しい?

通常貸地(底地)を売却される場合、借地人さんへの売却を考える場合が多いと思います。というのも、借地人が借りている底地を購入すれば完全な所有権を得ることになるため、土地を自由に使え、不動産価値も上がるためです。
今回のご相談者様も売却にあたり、借地人にお話をされたそうですが、急な話だったために話はまとまりませんでした。
そこでご友人や親戚に相談し、不動産会社に直接買い取ってもらう方法を知ったそうです。

手始めに近所の不動産会社へ相談に行かれましたそうですが、その不動産会社は戸建てやマンションを主に取り扱っており、底地などの権利関係が複雑な不動産は土地の活用方法の制限が多く、取り扱いが難しいと回答されたようです。
その後、ご相談者様はインターネットで検索され、当社のホームページに辿り着いてお問い合わせいただきました。

例えば、更地であれば駐車場だったり、新たに建物を建てたりなど有効活用する方法はいくつも選択肢はありますが、貸地(底地)は自分の所有する土地に借地人が家を建てて住んでいる状態です。その為、その土地を自由に使える訳ではありません。また、底地はとても安い地代で貸し出している場合も多く、借地人は法律で手厚く保護されているので、地主さんの都合で出て行ってもらったり、地代を勝手に上げたりすることができません。
そのため、収益化が難しくなり、買い手が極端に減ってしまいます。
貸地(底地)のような権利関係が複雑な不動産は、専門的な知識やノウハウが必要でなため、一般的な不動産会社では扱えないことが多いという訳です。

当社は貸地(底地)だけでなく、文化住宅、長屋、古アパートなどの築古不動産を専門に扱う不動産会社です。これまでに数多くの地主さん、家主さんのお悩みを解決してきました。
今回のご相談者様の貸地(底地) のような案件も、当社にとっては最も得意とする分野ですので、早急に物件の調査・査定を行いました。

ご相談者様に査定金額をお伝えしてからご家族で話されたそうですが、すぐにご納得いただけましたので、約2週間での買い取りとなりました。

一度他の不動産会社に買い取りができないと回答されていたので、

「売却できないのかと思っていたけれど、無事に買い取っていただけてよかったです。ご親切に対応いただきありがとうございました。」

このようにおっしゃっていただきました。

お持ちの不動産が抱えるお悩みの解決や、価値を知るための無料査定、売却のご相談などございましたら、お気軽に当社日成開発までご相談ください。

築古不動産の売却のご相談は…

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