今回は築42年になる築古の貸家(一戸建て)の賃貸経営を続けるのかどうか悩んでいた方の相談事例です。

□築古不動産の場合賃貸経営を続けるか売却するのかどちらが良いのか?

*ご相談者様の状況

ご相談者様:60代男性
ご家族:専業主婦の奥様と二人暮らしで、お子様は大学を卒業して既に独り立ちされています。
ご相談内容:
お持ちの築42年経つ築古貸家の賃貸経営をこのまま続けるのか、それとも売却した方が良いのか、今後はどのような選択を取った方が良いのかというご相談です。

こちらの不動産はご相談者様のお父様が所有しておられた物件で、10年ほど前に亡くなられた時に相続されたものです。
相続時は少額だが収益が見込めると考え、お父様がずっと経営して思い入れのある貸家だったので土地と建物を引き継ぎ、そのまま賃貸経営を続けられました。

ただ、賃貸経営は初めてのことなので、これといった事はせずに放置されていたそうです。
賃貸経営されている不動産は築古の貸家一つだけなので、とくに管理会社には依頼されずにいたそうです。
2年前に入居者さんは退去して空室状態です。その為、家賃収入がないので固定資産税や雑費の支出がそのまま手出しとなり、所有しているメリットを感じられなくなったとのことです。

*更地や建て替えするにも解体費用が高い!?

今回のご相談者様のように、土地と建物を所有されている場合であれば、建て替えや更地にして土地の違った活用方法を検討されるかもしれません。

近年、東京オリンピックやインバウンド需要の影響で、関西エリアでは賃貸マンションやホテルなどの建設ラッシュとなっており、建築や解体にかかる費用は非常に高値で推移しています。
※今後の情勢によっても変わります。

そのため、建物を解体するにも費用が高く、まとまったお金が必要です。
建て替えや建物を解体して更地にすることを考えたとしても、今回のように家賃収入がない物件や、家賃収入に余裕がない経営されている場合、不動産だけの収支を考えると2020年現在の建物解体費は非常に大きな負担になるかと思います。

*賃貸経営を続けるべきか?売却すべきなのか?

古くなった不動産も、古いがゆえに空室がなかなか埋まらなかったり、家賃を下げざるを得ないという状況が続くかと思います。
築年数の経った貸家やアパートを賃貸経営されている方からも「賃料が多少下がっても空室を埋めたい」というお声をよく聞きますが、これは建物全体や間取り、設備が今のニーズに合わなくなってきていることが大きな要因です。

そのため、大規模リフォームや建て替えをして賃貸経営を続ける方もおられます。
しかし、ここで注意していただきたいことは、大規模リフォームや建て替えには入居者さんとの立ち退き交渉が必要であることと、物件によっては大規模リフォームや建て替えにかけた費用をいつ回収できるかわからないことです。

まず、大規模リフォームや建て替えをするには、入居者さんが生活したまま工事をすることができませんので、一度立ち退いてもらう必要があります。

立ち退き交渉がうまくまとまればそのまま工事を進められますが、交渉が決裂してしまうと工事ができません。
大規模リフォームや建て替えの選択肢がなくなり、以前の状態もしくは以前より悪くなった状態で賃貸経営を続けるしかなくなってしまいます。

そして、仮にリフォームや建て替えができたとしても、その費用がいつ回収できるのかがわかりません。
築古不動産の場合であると綺麗にしたからといって空室が埋まるかどうか保証はありません。
入居者さんが集まったとしても、かかった費用を家賃に上乗せできるとも限らないのです。
又、工事費用を回収する前に別の修繕が必要になるかもしれませんし、回収する前に何かの事情で売却せざるを得なくなり、結局は手元に残るお金が少なくなってしまう可能性もあります。

□まずは物件の状況を把握しよう

築古不動産の賃貸経営を続けるのか、売却するのかどうかを決めるときには、まずお持ちの不動産の現状を確認していただくことをおすすめします。

賃貸経営を続けるにも、見た目では確認できない箇所に劣化が見られていると、大規模な修繕が必要になって大きな修繕費がかかる可能性もありますし、売却するにも時間をかけられないかもしれません。

そこで、物件の状況を把握していただき、どのような選択をしていただくのか適切な判断が必要です。

ただ、築古不動産の取り扱い経験が少ない不動産会社の場合、物件の調査が難しい場合があります。
そのため、築古不動産を専門的に取り扱う当社のような専門会社にご相談ください。

築古不動産を取り扱うには経験や専門的なノウハウが必要になります。
当社であれば無料でご相談いただけますので、物件を調査させていただいた上でどう行動すべきなのかサポートさせていただきます。

今回のご相談者様の場合も、築古不動産で賃貸経営の経験がないとのことでしたので、現状を詳しくお伝えした上で、ご提案させていただきました。

ご相談者様も

「現状を調べていただいた上で、適切なアドバイスをいただきありがとうございました。
悩みのタネがなくなり安心しました。」

とおっしゃっていただきました。

今回のように今後どうすれば良いのかをお悩みの大家さん、地主さんもおられるかと思います。
不動産に関してお悩みの場合は、当社日成開発にお気軽にご相談ください。

築古不動産の売却のご相談は…

築古物件の売却をお考えの方はもちろん、不動産の今の価値を知りたい方や、相続・入居者トラブル等でお悩みの方からのご相談も受け付けています。
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